慶應の研究の強み
福澤諭吉の提唱する“実学”の実現を目指し、「基礎臨床一体型医学・医療の実現」を理想に掲げ、“フィジシャン・サイエンティスト”の育成に取り組んでいます。医学・医療の世界は加速度的に進化・国際化しており、国際的に通用する医学・医療の人材を育てるため、積極的に海外留学や国際交流に取り組んでいます。大学院博士課程では、ハーバード大学、北京大学、キングスカレッジ・ロンドンなど多くの海外医系大学との交流を活発に行い、国際的な研究者の育成に力を入れています。これらのグローバル志向の結果がNatureなど権威ある海外研究誌への数多くの論文発表へと繋がっています。
医学部の研究紹介今月のサイエンス
慶應の医学部では、再生医療や医学ロボットの開発など特色のある研究を行っています。
iPS細胞を用いた研究・再生医療研究
オルガノイド研究
- 世界に先駆けた最先端技術の開発
- 正常な上皮組織の遺伝子異常、腫瘍へと悪性化していく過程を生物学的に解釈する
- 腸管などの上皮組織由来のオルガノイドを用いて、様々な疾患に対する再生医療の開発
微生物叢研究
- 世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)「ヒト生物学-微生物叢*-量子計算研究センター(Bio2Q)」
Bio2Q : Keio University Human Biology-Microbiome-Quantum Research Center 私立大学で初拠点- ヒトの健康維持に関する体内機構の理解のため新しい生命科学を国内外の優れた研究機関と連携
- ヒトの様々な疾患や発達・老化に関係する多臓器解析データ、微生物叢データを取集
- 人工知能および量子コンピューターの組み合わせでデータ解析を高速化
がんゲノム研究
- がんゲノム医療中核拠点病院に指定
- ゲノム異常を調べ、効率的・効果的な個別医療を提供
医工連携の研究紹介
学内の医療関係者と工学関係者で連携をおこない、医療に関わる新技術の研究開発をしています。
リアルハプティクス
- 力触覚伝送技術:通信路を経由しない研究
- 医療用デバイス ・福祉・介護、看護機器 ・力制御・力計測
- 触覚伝送技術:通信路を経由する研究
- 遠隔操作 ・インターネット・オブ・アクションズ(IoA)
- 力触覚再現技術・遠隔操作
- 作業の記録再現:遠隔デバイスでの動作 ・高度な動作の設計ツール:人間を越えた動作の発現
ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)
- 脳の動作命令を筋肉に伝達し、筋肉からの脳へのフィードバックを促す
- リハビリテーションツールとしての活用
産学連携と研究拠点の紹介
企業研究者や学外研究者と慶應義塾の研究者がともに協力してイノベーション創出や研究開発を行います。
JSR・慶應義塾大学 医学化学
イノベーションセンター(JKiC)
- 大学医学部と化学素材メーカーとの世界でも比類ない連携
- 健康長寿社会を支える新たな診断・治療技術や医療支援技術の確立と普及につながる研究・事業の創造
- 精密医療 ・幹細胞生物学と細胞医療 ・微生物叢 ・先端医療機器
エーザイ・慶應義塾大学認知症
イノベーションラボ (EKID)
- 認知症治療に新たなイノベーションを起こす産・医連携拠点
- 臨床医学と基礎医学を基盤にした新しいアプローチによる正しい疾患の理解
- 臨床オミクス分析機能、AIを活用した各種オミクスデータ解析機能、iPS細胞技術等を活用したバイオロジカルバリデーション機能の連携
- 仮説構築とモデル検証を通じた、バイオマーカーと創薬標的の発見、および次世代新薬の創出
- 医学部百寿総合研究センターとの連携
- AMEDによる中間評価結果(CiCLE事業: 17pc0101006h0001)
理化学研究所 慶應義塾大学
信濃町キャンパス共同研究拠点
- 我が国の研究力および産業競争力の強化に貢献
- 共同研究機会の拡大、産業界とのさらなる連携促進
- 人材の育成およびイノベーションの創出
ポートフォリオ
医学部の研究の特色を表しており、その成果が知財として実を結んでおります。
1.医学部のシーズ分類
- カテゴリー別
- 疾患領域別
科研費・AMED公開情報(2017-2021年度)に基づく1079テーマ(イノベーション推進本部調べ)
2.医学部の2015-2019年度特許出願情報
- カテゴリー別
- 疾患領域別